今回は韓国語の活用パターン(文型タイプ)についてです。
「行く」という単語一つでもいろんな語尾と繋げることによって『行きます』『行かない』『行きたい』といろんな表現をすることができますよね。
語学勉強しているといろんな表現(文型)に出会うわけですが、「語幹」と「語尾」をどうくっつけるのか?と悩んだりもしますよね・・・。
しかし!韓国語の場合、文型のタイプは3つのパターンにわけることができます!この3パターンを覚えて、文型の勉強もサクサクっと進めていきましょう。
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韓国語の活用(文型タイプ)は3パターンに分けられる
まずは日本語で動詞の活用について見てみましょう。
動詞の原形 | 行く | 起きる | する |
未然形 | 行かない | 起きない | しない |
連用形 | 行きます | 起きます | します |
終止形 | 行く | 起きる | する |
仮定形 | 行けば | 起きれば | すれば |
命令形 | 行け | 起きろ | しろ |
こんな感じですね。
日本語の場合は
- 五段活用(例:行く)
- 上一段活用(例:起きる)
- サ行変格活用(例:する)
などなどの活用ルールに基づいて活用されています。
説明せずとも日本語は話せると思いますので、詳しい説明は省きます。
では韓国語の場合はどんな風に用言を活用しているのかというと「文型の形」と「語幹の最後のハングル」に注目して用言と接続・語尾表現をつなげていきます。
▼文型タイプはこの3つ▼
- 語幹の形に関わらず全部同じ活用をするパターン
- 語幹最後のパッチムの有無によって活用が変わるパターン
- 語幹最後の母音によって活用が変わるパターン
これら3つの活用パターンを知っていれば、新しい文型を勉強するときも すぐにいずれかのパターンに当てはめ、用言と文型をつなげることが簡単にできます。
次から3つのパターンについて一つひとつ具体的に見ていきましょう。
パターン① 語幹の形に関わらず全部同じ活用をする
まずは1つ目のパターン「語幹の形に関わらず全部同じ活用をする」についてチェックしていきましょう。
語幹の最後にパッチムがあろうが・なかろうが、語幹の最後が陽母音で終わろうが・陰母音で終わろうが、どんな語幹でも関係なし!
語幹に語尾をそのままくっつけるだけの簡単な活用パターンです。
ココが特徴!!
- 語幹の最後のハングルの形は関係なし
- 活用語尾は初級文型だと게・고・기・는・지から始まるものが多い
具体的にどんな文型があるのかまとめてみました。
パターン1の文型
- -겠다(意思・推測)
- -고 있다(〜ている)
- -고 싶다(〜たい)
- -기 때문에(〜ので)
- -기 전에(〜る前に)
- -네(〜だなあ)
- -는(動詞の現在連体形)
- -는 것 같다(〜るみたいだ)
- -지 않다(否定形)
- -잖아(〜じゃない)
- -지 마(禁止形)
- -죠(〜でしょう)
他にももちろんありますが、パターン2、3に当てはまらない文型はパターン1という風に括ってしまっても良いかもしれません。
▼否定形に活用▼
パターン①文型 (-지 않다) |
用言の基本形 |
사지 않다 | 사다 |
오지 않다 | 오다 |
앉지 않다 | 앉다 |
웃지 않다 | 웃다 |
시작하지 않다 | 시작하다 |
춥지 않다 | 춥다 |
아프지 않다 | 아프다 |
듣지 않다 | 듣다 |
どんな用言でも語幹に語尾をプラスするだけで変にいじったり、使い分ける必要はありません。
ただし、ㄹ語幹の用言は注意が必要で、ㄹ語幹には「ㄴ・ㅅ・ㅂで始まる語尾が続くときはパッチムㄹが脱落する」というルールがあるので、同じパターン①の文型だとしても・・・
活用パターン①の文型 | 만들다(ㄹ語幹) | ㄹ脱落有無 |
-지 않다 | 만들지 않다 | ㄹ脱落しない |
-는 | 만드는 | ㄹ脱落する |
このようにㄹ語幹の変則活用にあたる「ㄴ」が続く文型のときはㄹパッチムが脱落するので、変則活用についてはまた別にルールをおさえておく必要があります。
ㄹ語幹の変則活用については「韓国語の変則(不規則)活用【ㄹ語幹】を覚えよう」でもまとめているのでチェックしてみてくださいね。
パターン② 語幹最後のパッチム有無によって活用が変わる
続いて2つ目のパターン「語幹最後のパッチム有無によって活用が変わる」についてチェックしていきましょう。
語幹の最後にパッチムがあればコッチ、パッチムがなければコッチという風に語幹最後のパッチム有無に注目するパターンです。
ココが特徴!!
- 語幹の最後にパッチムがあるかないかに注目
- 語幹最後にパッチムがある場合は「으」が追加される
具体的にどんな文型があるのかみてみましょう。
パターン2の文型
- - 니까/ 으니까(〜から)
- - 려고/으려고(〜しようと)
- - 면/으면(〜たら)
- - 면서/으면서(〜ながら)
- - 시다/으시다(尊敬語)
- - ㄴ 적이 있다/은 적이 있다(〜したことがある)
- - ㄴ 후에/은 후에(〜た後で)
- - ㄴ 것 같다/ 은 것 같다(〜たみたいだ)
- - ㄹ게요/ 을게요(強い意思)
- - ㄹ래요/을래요(軽い意思)
- - ㄹ 수 있다/을 수 있다(可能)
- - ㄹ 수 없다/을 수 없다(不可能)
語幹最後にパッチムがあるときには、後者の『으』が追加されるのが活用パターン②の特徴です。
活用パターン②に当てはまるが「으」が入らない文型もある
ハムニダ体の文型は・・・
- ㅂ니다 / 습니다(ハムニダ体 現在形)
となっており、語幹最後にパッチムが無いときは「ㅂ니다」、語幹最後にパッチムが有るときは「습니다」になります
ちょっと例外もありますが、活用パターン②の文型には当てはまるものは、パッチム有りの用言には「으」がつくのがお決まりです。
▼用言 + 니까/으니까▼
用言の基本形 | パターン②文型 (-니까/으니까) |
活用の種類 |
사다 | 사니까 | 正則活用 |
오다 | 오니까 | 正則活用 |
앉다 | 앉으니까 | 正則活用 |
웃다 | 웃으니까 | 正則活用 |
시작하다 | 시작하니까 | 正則活用(하다用言) |
만들다 | 만드니까 | ㄹ語幹 |
춥다 | 추우니까 | ㅂ変則活用 |
듣다 | 들으니까 | ㄷ変則活用 |
빨갛다 | 빨가니까 | ㅎ変則活用 |
낫다 | 나으니까 | ㅅ変則活用 |
パッチムで終わるときは「으」が追加されますよー言ってましたが、⬆︎を見てみると、そーでもないぞ・・・?と思いますよね。
正則活用の場合は語幹最後のパッチム有無をチェックするだけでOKなんですが、上の表の通り、ㄹ語幹・ㅂ変則活用・ㄷ変則活用・ㅎ変則活用・ㅅ変則活用・の用言には注意が必要です。
なぜそうなる?!という変則活用の疑問については『韓国語の変則活用7つわかりやすく解説』をぜひチェックしてみてください。
パターン③ 語幹最後の母音によって活用が変わる
最後に3つ目のパターン「語幹最後の母音によって活用が変わる」についてチェックしていきましょう。
語幹最後の母音が陽母音なのか陰母音なのかに注目します。
ココが特徴!!
- 語幹の後に아/어が続く文型は活用パターン③
- 語幹最後の母音が陽母音なら「아」、陰母音なら「어」がつく
活用パターン③にはどんな文型があるのかみてみましょう。
パターン3の文型
- -아요/어요(ヘヨ体)
- -았다/었다(ヘヨ体過去形)
- -아사/어서(〜て)
- -아도/어도(〜ても)
- -아야 되다/어야 되다(〜なくてはいけない)
- -아도 되다/어도 되다(〜てもいい)
- -아 주다/어 주다(〜てあげる)
- -아 보이다/어 보이다(〜ように見える)
活用パターン③の代表的な文型といえばやはりヘヨ体ですね。
ちょっとややこしい活用パターン③もヘヨ体の作り方をしっかりわかっていれば悩むこともありません。
用言の基本形 | パターン③文型 (-아요/어요 ヘヨ体) |
活用の種類 |
사다 | 사요 | 正則活用 |
오다 | 와요 | 正則活用 |
앉다 | 앉아요 | 正則活用 |
웃다 | 웃어요 | 正則活用 |
시작하다 | 시작해요 | 正則活用(하다用言) |
만들다 | 만들어요 | ㄹ語幹 |
춥다 | 추워요 | ㅂ変則活用 |
바쁘다 | 바빠요 | 으変則活用 |
듣다 | 들어요 | ㄷ変則活用 |
어떻다 | 어때요 | ㅎ変則活用 |
모르다 | 몰라요 | 르変則活用 |
낫다 | 나아요 | ㅅ変則活用 |
活用パターン③については正則活用でもちょっと特殊な活用をするので、手っ取り早くヘヨ体の作り方をみっちりマスターすることがこのパターンの文型を制する一番の近道です。
▼ヘヨ体の作り方▼
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ややこしいけど一番の基本でもあるので、しっかりおさえておきたいポイントです。
活用パターンまとめ
今回は韓国語の活用パターン(文型タイプ)についてまとめてみました。
特に活用パターン②③の文型はわかりやすい見た目の特徴があるので、すぐにどんな風に用言とくっつけたらいいのか数をこなせばすぐにわかってくると思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。